当院は栃木県救急救命センターの役割を担っており、心筋梗塞・脳卒中・重症外傷・その他重篤な患者さんへの医療を24時間体制で行っています。放射線撮影室・放射線治療・特殊血管造影室などを含め7カ所で検査治療を行っています。放射線外来では患者さんが安全に検査・治療が受けられるよう、医師・放射線技師と協力して知識・技術の向上に心がけています。血管造影件数は年間約2500件実施。インターベンションエキスパートナース(INE)が3名所属しています。放射線治療室ではがん放射線療法看護認定看護師が1名所属しています。
放射線外来看護師での看護師役割
患者さんの不安が軽減され安心して検査・治療が受けていただけるように、声掛けを行い、患者さんに寄り添う看護を目指し日々努力しています。
検査・治療が安全に安心して行えるよう、医師・放射線技師・臨床工学技士と情報を共有し、円滑なコミュニケーションを心がけて連携を図っています。重症・緊急患者の急変処置、治療に対応できるように24時間体制をとっていることから、患者さんの変化に気付き素早く対応できるように、フィジカルアセスメント能力や緊急対応技術を発揮しています。
緊急時、重症度に応じて医療を提供する必要があるので、患者さんの状態をアセスメントする力が必要とされています。そのために、部署内において医師・放射線技師・臨床工学技士と共同の勉強会や、緊急対応シミュレーションを行っています
医師・放射技師と共に情報収集・情報共有し、安心、安全に検査・治療が行えるように準備や介助を行っています。また、病棟看護師から患者さんの情報収集を行い、検査終了後も注意事項の説明や苦痛の緩和に努め、継続した看護が行えるようにしています。
インターベンションエキスパートナース(INE)の知識である不整脈治療や脳血管内治療、下肢血管治療など、血管内治療の看護知識が必要とされています。また、緊急時対応スキルである救急救命技術(BLS)の習得のため、院内・院外問わず定期的に研修に参加しています。
重症・緊急患者さんの治療・検査が安全に行われ、生命の危機から脱することができたときにやりがいを感じます。また、患者さんが命の危機から状態が安定し、退院に向かわれた時に大きな達成感を感じます。患者さんの命を助けるため、多くの知識の習得や技術の向上を目指すことができます。
当日予定されている検査の内容・件数・患者さんの状態などについて確認します。またスタッフの勤務状況を把握して各検査室での業務が円滑に行えるように調整します。
各自担当する検査室で検査の準備をします。患者さんが安全・安楽に検査を受けられるよう環境を整えます。放射線技師や臨床工学士などと連携しながら、看護の専門性を発揮して検査の介助を行います。
CT室ではX線、MR室では磁気を用いて検査が行われています。検査によっては造影剤を使用します。造影剤使用時はアレルギーの有無を確認して注射を行います。
X線を用いて造影検査やチューブ類の挿入・交換などが行われています。チューブ類は抜けないようにガーゼやテープで確実に固定します。
心臓・脳・腹部などの血管のカテーテル検査・治療が行われています。苦痛や不安に寄り添い、軽減を図るための声掛けやタッチングを行います。
放射線同位元素を用いてシンチグラムやPET-CTの検査が行われています。特殊な薬剤を使用するため慎重に取り扱い注射を行います。
高エネルギーの放射線を用いて、悪性腫瘍の治療や疼痛緩和のための照射が行われています。症状についての観察や、不安の軽減をはかるため、看護師が継続的にかかわっています。
交代で休憩を取ります。
午前中と同様に各検査室、患者さんが安全・安楽に検査を受けられるよう検査の介助を行います。
次の日の業務が円滑に行えるよう検査予約状況の確認、物品・薬品の準備や補充、環境整備を行います。
終業後、翌朝8:30までは拘束体制勤務となり、緊急の検査や治療に対応しています。